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ちょこっと歳時記 菊水と掬水

本日は中秋の名月ですね。

今年はばっちり満月と十五夜が重なったようですが、皆さん拝見されましたでしょうか?


お茶の世界ではこの時期、

菊水茶会、あるいは掬水茶会と題して、お茶会が各地で多く行われます。


菊水と掬水、

読みも同じ「きくすい」で、

漢字も似ていますが、表すテーマが異なります。


菊水はそのまま菊と水を表します。 この場合は菊がメインとなり、

水は菊が纏う夜露であったり、花見酒的なものであったりします。 そのため、行事としては9月9日の重陽の節句をモチーフとすることが多くなります。


それに対し、 掬水は「掬水月在手(水を掬すれば月手に在り)」という漢詩が元になっており、

「水面に映る月を掬う(すくう)ことで、手の中に月がある」という状況からの言葉であるため、観月がテーマとなります。

そのため、本日の中秋の名月に合わせて行われることも多いです。


菊水茶会は旧暦の9月9日、つまり現在の新暦では10月23日(今年の場合)、 掬水茶会は後の月と呼ばれる名月の十三夜、今年は10月27日頃までと、 9月だけでなく10月末頃まで行われるのも共通しています。


是非ご自身の参加するお茶会が「菊水」と「掬水」のどちらなのか、意識してみてください。




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